よくある質問(FAQ):パックドカラムおよびマイクロパックドカラム
- GC用のパックドカラムを注文するにはどうすればよいですか?
- 特定のパックドカラムに対して同等のキャピラリーカラムを推奨してもらえますか?
- 内径4mmのガラスパックドカラムが欲しいのですが、提供されていないようです。代替え品はありますか?
- パックドカラムをキャピラリーGC注入口に取り付けるにはどうすればよいですか?
- パックドカラム用の注入口を、フューズドシリカキャピラリーカラムに対応できるよう変換するにはどうすればいいですか?
- マイクロパックドカラムを取り付けるにはどうすればよいですか?
- 新しいパックドカラムまたはマイクロパックドカラムのコンディショニングはどうすればいいですか?
ご質問がリストにない場合は、Restekの担当者にお問い合わせください(貴社の会社名や住所の入力ミスにご注意ください)。
1. GC用のパックドカラムを注文するにはどうすればよいですか?
当社のpacked columnsのラインナップをご覧ください。必要なものが見つからない場合は、 Custom Packed Column Formにご記入ください。詳細な構成情報をお知らせ頂いた後、迅速に価格と納期の情報をご連絡いたします。
2. 特定のパックドカラムに対して同等のキャピラリーカラムを推奨してもらえますか?
特定のパックドカラムと同等のキャピラリーカラムが利用できるかは、いくつかの変動要素があります。一部のパックドカラムは既存のキャピラリーに類似していますが、同等のものがないものもあります。カタログに記載のあるパックドカラムセクションのUSP Cross Reference Chartは、これらの変換のために良いリソースとなります。
3. 内径4mmのガラスパックドカラムが欲しいのですが、提供されていないようです。代替え品はありますか?
使用しているメソッドやプロトコルによっては、Restek不活性化処理技術であるSilcoSmooth処理した不動態化ステンレスカラムを使用できます。これらは、ステンレスの柔軟性と耐久性を融合したもので、フューズドシリカの不活性さを備えています。内径3.1mm(外径3/16インチ)のSilcoSmoothのステンレスカラムは、内径4mmのガラスカラムと非常に近しい性能を提供し、より破損の危険が少ないです。
したがって、もしメソッドがガラスエンプティを指定していない場合は、SilcoSmooth処理したステンレスカラムは優れた代替手段となり得ます。
4. パックドカラムをキャピラリーGC注入口に取り付けるにはどうすればよいですか?
パックドカラムをキャピラリーカラム用の注入口に取り付ける最も簡単な方法は、「ピグテール」をセットすることです。必要なものは、不活性化処理された内径0.53 mmのMXTガードカラムチューブ( (cat.# 70045)をカットすることも可能 )、適切な圧縮ユニオン(レデューシングまたはストレートスルー)および適切なフェラルだけです。例えば、外径1/8インチのパックドカラムの場合、レデューシングユニオン cat.# 23168 とフェラル cat.# 20202 (内径0.53 mmのMXTガードカラムの接続の場合)が必要です。同じセットアップは、通常、検出器側にも使用することができます。
5. パックドカラム用の注入口を、フューズドシリカキャピラリーカラムに対応できるよう変換するにはどうすればいいですか?
1/4”パックドカラムのインジェクションポートをフューズドシリカキャピラリーカラムに対応できるように変換するには、Vu-Tight linerとスリーブアダプターを備えたUnilinerライナーの2種類のインレット変換キットがあります。Vu-Tightライナーはインジェクションポートに取り付けられ、カラムとライナーの接続を視覚的に確認できます。Unilinerライナーとスリーブアダプターは、フューズドシリカキャピラリーカラムを使用する際にダイレクトまたはオンカラム注入のいずれかを可能にします。両方のシステムはライナーとカラムインレットの間にPress-Tight接続を組み込み、デッドボリュームを最小限に抑え、溶媒ピークのテイリングを軽減します。製品の詳細な説明と装置の互換性の情報は弊社のカタログに記載されています。
6. マイクロパックドカラムを取り付けるにはどうすればよいですか?
キャピラリーカラム注入口に取り付ける場合:
カラムチューブが大きすぎて現行のキャピラリーカラムナットに取り付けることができない場合は 、cat.# 23165のような 1/16”圧縮ユニオンを備えた「ピグテール」をセットアップし使用できます 。短いMXT チューブ(cat.# 70045からカット)をフェラル(cat.#20202)を使用してユニオンの片側に接続し、フェラル(cat.#21058)を使用して外径0.95 mm のマイクロパックドカラムをユニオンの片側に取り付けるだけです。または、外径1/16インチカラムの場合は、ユニオンの反対側に取り付けるためにステンレス鋼の圧縮フェラル(圧縮ユニオンに含まれています)を使用できます。MXTチューブは、ほとんどのキャピラリーカラムナットに適合しています。取り付けを容易にするためのAgilent GC用の適切なキットがある場合があります。
パックドカラム注入口に取り付ける場合:
まず装置の取扱説明書を確認してください。Agilentの機器の場合、cat.# 21303のような注入口アダプターフィッティングとcat.# 20967などの適切なライナーを使用できる場合があります。外径0.95 mmカラムの場合、フェラル(cat.# 21058)が必要です。外径1/16”カラムの場合、アダプター(cat.# 21303 )に含まれているステンレス鋼の圧縮フェラル、または cat.# 20207もしくはcat.# 21060の1/16”グラファイト圧縮フェラルを使用できます。
7. 新しいパックドカラムまたはマイクロパックドカラムのコンディショニングはどうすればいいですか?
以下の手順に従い、新しいパックドカラム、またはマイクロパックドカラムは、取り付けから数時間後にすぐに使用できるようになります。カラムをコンディショニングする際は、必ず乾燥した(水分を含まない)の高純度キャリヤーガスのみを使用してください。また、品質の良いガストラップの使用を強くお勧めします。
- GC内のすべての加熱ゾーンを冷却し、その後すべてのGCガスを止めます。カラムが取り付けられている場合は、カラムと装置が減圧されるのを待ってから作業を進めてください。
- 注意: パックドカラムまたはマイクロパックドカラムをGC(特にインレット)から取り外す前に減圧させないと、サージ圧力が発生し、カラムから充填剤が流出する可能性があります。GC内のすべての加熱ゾーンが冷却される前に減圧すると、カラムが損傷する可能性もあります。
- 新しいパックドカラムまたはマイクロパックドカラムを注入口に取り付けます。 この時点ではカラムを検出器に接続せず、代わりに検出器をキャップします。加熱ゾーンはオンにしないでください。
- キャリヤーガスの流れがカラムから出始めるまで、ヘッド圧をゆっくり増加させます。
- カラムのアウトレットに電子フローメーター(またはソープバブルフローメーター)を取り付け、再びヘッド圧をゆっくり増加させ始めます。目標のカラム流量が得られたら(一般的なカラムコンディショニング流量についてはTable Iを参照)、出口のキャリアガス流量が安定しているかどうかを5分間監視し続けてください。
注意事項: キャリヤーガスとして水素を使用している場合は、水素の蓄積を防ぐためにカラムの開放端をオーブンから安全に排気するか、非破壊型の検出器(TCDなど)から水素ガスを安全に排気する必要があります。これは、爆発の可能性を最小限に抑えるためです。FID などの破壊型の検出器を使用する場合は、炎が点火していることを確認してください。注: フローメーターを、点灯している FID または加熱された検出器に決して接続しないでください。
Table I: パックドカラムおよびマイクロパックドカラムの一般的なコンディショニングキャリヤーガス流量
カラムサイズ | 流量 |
0.53 mm ID (0.74 mm OD) | 5 mL/min |
0.75 mm ID (0.95 mm OD) | 7.5 mL/min |
1 mm ID (1/16” OD) | 10 mL/min |
2 mm ID (1/8” OD) | 20 mL/min |
3.1 mm ID (3/16” OD) | 30 mL/min |
- フローメーターを取り外し、さらに10分間カラムをパージしてすべての空気を取り除きます。GCオーブンの温度を100°Cに設定します。GCインジェクションポート(該当する場合)を所定の温度まで加熱しますが、カラムに設定されている最高使用温度を超える温度にはしないでください。オーブンを5°C/minで昇温し、カラムの最高使用温度から20°C低い温度まで昇温するようにプログラムし、GCオーブンの加熱を始めます。適切な温度に達したら(カラムの最高使用温度から20°C低い温度)、この温度を1時間保持します(以下にリストされている充填剤を除く)。
液相のコーティングが10%を超える固相担体の場合: 2時間保持
モレキュラーシーブの場合: 3時間保持(高純度の乾燥窒素でのコンディショニングも推奨します。)
- GCオーブンを冷却しますが、キャリヤーガスは止めないでください。カラムを検出器に取り付けます。検出器を所定の温度まで加熱しますが、カラムに設定されている最高使用温度を超える温度にはしないでください。
- ここまでの工程でカラムはコンディショニングされ、すぐに使用できます。
カラムコンディショニングの役立つヒント:
- 以下の作業をせずにGCのメンテナンス(たとえ、セプタムやライナーの交換でも)およびパックドカラムやマイクロパックドカラムをGCから外すことを絶対にしないでください。
A)GCのすべての加熱ゾーンを冷却する
B)すべてのGCガスをオフにする
C)カラムと機器の両方を減圧する
これらの作業を実行していないと、カラムの充填層が崩れる可能性があり、カラムから粒子が流出したり、あるいはカラムが損傷する可能性があります。 - カラムを1週間以上使用しない場合は、カラムを冷却し、キャリアガスをオフにする必要があります。キャリアガスをオンのままにする場合は、オーブンを100°Cに設定して、カラム内の湿気(水)が凝縮するのを防ぎます。
- マイクロパックドカラム(内径0.53mm から内径1mm )は、HID、DID、FIDなどの高感度検出器と相性が良いです。ただし、TCDのような低感度検出器を使用する場合は、より高い負荷容量のために内径2mm(外径1/8”)のパックドカラムを使用することを検討してください。