よくある質問（FAQ）：キャピラリーGCカラム
- カラムの洗浄には何を使えばよいですか？
- アミン類がカラムでテーリングするのはなぜですか？
- Integra-Guardカラムのガードカラム側はどちらですか？
- サンプルや標準物質を注入するとゴーストピークが出ますが、質量分析計では何らかのシロキサン物質として同定されてしまいます。カラムに問題はありますか？
- GCカラムに水を注入しても大丈夫？ カラム劣化のリスクは？
- ポリシロキサンカラムに酸や塩基を注入できますか？カラムにダメージを与えませんか？
- カタログに記載されている各カラムの様々な温度は何を示していますか？
- GCカラムのコンディショニング方法を教えてください。
- 小型GCオーブンに合うようなカラムケージのキャピラリーカラムを注文することはできますか？
- ガードカラムにはどのような種類がありますか？不活性化の方法は？
- フューズドシリカ（FS）キャピラリーカラムは MXT ステンレスカラムより優れていますか？その理由は？
- どのGCガードカラムが私のアプリケーションに最適かを知るにはどうすればよいですか？
- サンプルの分析にはどのカラムが必要ですか?
あなたの質問がリストにない場合、Restekのアプリケーションケミストに連絡することができます。 Restek担当者へのご連絡はこちらから (会社名と住所を忘れずにご記入ください。ありがとうございます！)
1. カラムの洗浄には何を使えばよいですか？
カラムを洗浄するための安全な溶媒は、Restek キャピラリーカラム設置ガイドのセクションIII:操作ガイドをご参照下さい。
2. アミン類がカラムでテーリングするのはなぜですか？
アミン類の分析においてレスポンスが悪くなる原因の多くは、酸性シラノール基（酸性活性部位）とアミン類（塩基性化合物）の相互作用です。この相互作用は注入口内またはカラム内で起こります。この問題を効果的に解決する方法は、塩基不活性化注入口ライナーと塩基不活性化カラムを使用することです。
Restekは3つの極性の塩基不活性化ライナーと塩基不活性化カラムを提供しています：Rtx-Volatile AmineカラムとRtx-5 Amineカラムは低極性、Rtx-35 Amineカラムは中極性、Stabilwax-DBカラムは高極性です。いずれも塩基性化合物のテーリングを低減するように設計されています。
3. Integra-Guardカラムのガードカラム側はどちらですか？
ガードカラム側を識別する方法は2つあります。
1) カラムタグと同じ側、2) 高温用のストリングが結ばれている側
4. サンプルや標準物質を注入するとゴーストピークが出ますが、質量分析計では何らかのシロキサン物質として同定されてしまいます。カラムに問題はありますか？
キャピラリーカラムでは、通常m/z 73、207、281のフラグメントイオンを含む様々な量のベースラインノイズ（シロキサンブリード）が発生することがありますが、クロマトグラム上で明らかなピークとして現れることはありません。
最も一般的なシロキサン由来のゴーストピーク発生源は、カラムではなく、セプタムブリード、注入口ライナーやグラスウール充填剤を不活性化するために使用された化学物質であることが多いです。
5. GCカラムに水を注入しても大丈夫？ カラム劣化のリスクは？
非極性キャピラリーカラムに、わずかな量の水（溶媒）を注入しても、液相に損傷が生じることはありません。ただし、中極性および高極性のカラムに関しては異なる可能性があります。このように、GCカラムに水を溶媒として使用する際には、いくつかの注意が必要です。
- 水は、カラムに入る前に完全に気化し、キャピラリーカラム内で水が再凝縮しないようにする必要があります。
- GCオーブンの温度が低すぎて水蒸気が凝縮する可能性がある場合：
- Polar-Deactivated guard columnを使用します。これにより水がカラムに到達する前に完全に気化します。
- コールドオンカラム注入または加熱オンカラム注入モードは使用しないでください。溶媒がカラムに入る前に気化する注入モード（スプリット、スプリットレス、またはダイレクト注入）のみを使用します。
- 注入は1uL以下とします。体積が大きいとバックフラッシュが発生し、溶媒の膨張体積が注入口ライナーの体積を超えます。これは、再現性の悪さおよびゴーストピークの発生につながる可能性があります。
→ Capillary Column Installation Guideに詳細な情報が記載されています（「GCカラム取付け手順」の項をご参照下さい）。
6. ポリシロキサンカラムに酸や塩基を注入できますか？カラムにダメージを与えませんか？
pH 5 < サンプル < 9 のpH範囲内のサンプルまたは標準液は、キャピラリーカラムにダメージを与える可能性は低いでしょう。
しかしながら、pHが4～5または9～10のサンプルを繰り返し注入すると、カラムにダメージを与える可能性があります。
pHが4未満または10を超えるサンプルはカラムにダメージを与えるため、注入前に希釈または中和する必要があります。
7. カタログに記載されている各カラムの様々な温度は何を示していますか？
すべてのRestekカラムには、固定相の使用範囲を定める最低使用温度と最高使用温度が公表されています。
これらの範囲はコーティングの厚さによって異なることに注意してください。
8. GCカラムのコンディショニング方法を教えてください。
How to Condition a New Capillary GC Column articleのCapillary Column Installation Guide内「GCカラム取付け手順」の項をご参照ください。
9. 小型GCオーブンに合うようなカラムケージのキャピラリーカラムを注文することはできますか？
はい。非標準のGCオーブンやポータブルGCオーブン用に、いくつかの特別な小型ケージオプションを提供しています。
これらの特別な仕様でのご注文をご希望の場合は、カスタマーサービス部門（RestekTokyo@restek.com）までお問い合わせください。
•Agilent6850装置用の5インチケージカラムを注文するには、カタログ番号末尾にー6850を追加してください。
•外径3 1/2”のMXTカラムを注文するには、カラムのカタログ番号末尾にー273を追加してください。
10. ガードカラムにはどのような種類がありますか・不活性化の方法は？
Restekは、内径0.025㎜から0.53㎜、長さ1ｍから10ｍのフューズドシリカガードカラムとトランスファーラインを提供しています。
フューズドシリカカラムは、中間極性または極性不活性化、および塩基不活性化、Hydroguard不活性化、Siltek処理を含むいくつかの特殊な不活性化があります。
内径0.28㎜または0.53㎜の不動態化ステンレス鋼(MXT)ガードカラムもあり、MXTカラムには中間極性またはHydroguard不活性化処理があります。
11. フューズドシリカ(FS)キャピラリーカラムはMXTステンレスカラムより優れていますか？その理由は？
フューズドシリカチューブはステンレス鋼よりも内面が滑らかであるため、フューズドシリカカラムは約1ミクロン未満の膜厚に対してわずかに高い効率を提供します。
膜厚が1ミクロン以上の場合、フューズドシリカカラムとMXTカラムの効率差はほとんどありません。
12. どのGCガードカラムが私のアプリケーションに最適かを知るにはどうすればよいですか？
•非極性溶媒から中極性溶媒を使用するほとんどのアプリケーションでは、中極性(IP)不活性化ガードカラム(フューズドシリカまたはMXT)を推奨します。
•ほとんどの極性溶媒では、極性不活性化ガードカラムを推奨します。
•農薬分析など、分析物の分解を最小限に抑えるために高度に不活性な表面を必要とするアプリケーションには、Rxiガードカラムをお勧めします。
•アミンやその他の塩基性化合物には、塩基性不活性化ガードカラムをご用意しています。
•一般的な多くの固定相用に、ガードカラムと分析カラムの機械的接続をなくした一体型ガードカラムを伴う分析カラムである、IntegraーGuardカラムがあります。
13. サンプルの分析にはどのカラムが必要ですか？
Restekはキャピラリーカラム、充填カラム、HPLCカラムを幅広く提供しています。特定の分野に最適なカラムを選択するには、いくつかの良い方法があります。まず、ターゲット化合物を含むアプリケーションを search for applications で検索します。もう一つの優れたリソースは、数百のアプリケーションを含む当社の現在の総合カタログです。最後に、Restekのテクニカルサポートチーム（RestekTokyo@restek.com）または、Restekの担当者に連絡して分析について相談してください。当社の専門チームがカラムと条件を提案いたします。