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QuEChERS抽出物がアセトニトリル溶液であることによるGCのスプリットピーク

20 Feb 2010

アセトニトリル注入はRxi-5Sil MSにダメージは与えません。しかし都市伝説があるために QuEChERS抽出液のために不必要で面倒な溶媒置換をおこなうことがあります。

溶媒置換を必要とする実際の問題点は、極性溶媒であるアセトニトリルと非極性の農薬分析用カラム(DB-5msやRxi-5Sil MSなど)との極性ミスマッチです。注入時に濡れが不十分な場合、とりわけ溶出の早い成分で、スプリットピークが問題となります。GCオーブン初期温度を調整してもこの問題は解決しません。

アセトニトリル抽出液によるスプリットピークを回避するための簡単な方法は、トルエンを加えることです。50%トルエンを加えるとスプリットピークはなくなりますが、感度は1/2だけ低下します(スプリットピークによる低下を考えると大した問題ではありません)。25%トルエンでも、スプリットピークをなくすことができます。注入前にトルエンベースの内部標準をQuEChERS抽出液に加えてもいいかもしれません。