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HPLCの圧力が上がった?

27 Feb 2013

The original English blog was posted on February 28th, 2013 by Nancy Schwartz

私たちは皆、過去にHPLCの圧力エラーを経験しています。ここではその解消のため最良の提案をいたします。

pig in pot

基本ルールの設定 – 問題を明確にし、本当に問題があるのか判別するのに役立ちます。

1. 設定された圧力上限を確認する。システムの圧力上限とメソッドの圧力上限の設定に注意してください。この情報については機器の製造メーカーに問い合わせるか提供されているオペレーションマニュアルをご参照ください。圧力上限を設定する際は製造メーカーの推奨限界を超えないようにしてください。汎用HPLC(UHPLCでないもの)の背圧上限は通常 5800 – 7000 psi (400 – 500 bar / 40 – 50 MPa)の範囲であり、これはカラムの部材や(全多孔性の)充填剤の性質に則したものです。物理的な圧力限界は通常バルブ、ポンプや他の構成物の規格によって設定され、漏れが生じるまでの耐久性に大きく関係しています。また、メタノールや水といった溶媒はもともと高い背圧となることにご留意ください。一般的に、3 µmもしくは5 µmの全多孔性カラムに6000 psi以上の圧力をかけることはおすすめしません。(これはRaptor(コアシェル、SPP)や粒子径1.9 µmのUHPLCカラムを除きます)

2. 最良の分離が得られる流量を設定する。一方でクロマトグラフィーの分解能はより実用的な限界であり、安定で科学的なデータがもたらす結果と見なすことができるかによって決定されます。以下の表を使って、カラムの充填剤毎に最良の分離が得られる最適な流量を決定することができます。これはまた、アセトニトリルやメタノールで示されるカラム圧を予測することもできます。個々のカラムの実際の圧力は若干変化し、用途によっては多少上がることがあることに留意してください。また、圧力表示値はシステム自体の本来の背圧も含んだ全体的な圧力を反映していることも覚えておいてください。

3. カラムなしで装置の圧力をモニターする。カラムを取り付ける前に古いカラムの代わりにユニオンコネクターで接続し、装置を1サイクル動かします。この構成での装置圧力を記録し、参照のためファイルに保管してください。圧力の上昇は流路に詰まりや抵抗が生じたことを示しますので、記録は時々確認してください。このような変化を見つけることで圧力超過によるエラーや起こりうる危険を防ぐことができます。

4. 新しいカラムの圧力を記録します。分析のためにカラムを取り付け分析系が安定したらすぐに、移動相や流量条件と併せて圧力も記録してください。これはカラムの劣化を知る上で目安となります。なお、以下の表は全多孔質のカラムにのみ当てはまるもので、コアシェル(SPP)であるRaptorは対象となりません。

Column Inner Diameter (mm) Column Length (mm) Particle Diameter (µm) Optimal Flow rate (mL/min) Predicted Pressure for ACN (psi) @30C Predicted Pressure for MeOH (psi) @30C
2.1 30 3 0.31 527 838
2.1 30 5 0.2 122 195
2.1 50 3 0.31 879 1396
2.1 50 5 0.2 204 324
2.1 100 3 0.31 1757 2792
2.1 100 5 0.2 408 649
3.0 50 3 0.65 903 1434
3.0 50 5 0.4 200 318
3.0 100 3 0.65 1806 2869
3.0 100 5 0.4 400 636
3.0 150 3 0.65 2708 4303
3.0 150 5 0.4 600 953
4.6 50 3 1.5 886 1408
4.6 50 5 1 213 338
4.6 100 3 1.5 1772 2816
4.6 100 5 1 425 676
4.6 150 3 1.5 2658 4224
4.6 150 5 1 638 1014
4.6 200 3 1.5 4431 7040
4.6 200 5 1 1063 1690

原因を探し出す – しばらくカラムを使用し、新品の時と比較して(上記#4)圧力上昇に気がついたら、どこに原因があるのか確認する必要があります。それはカラムかもしれないしそうでないかもしれません。

Kent's beep

A.  カラムの出口の接続を外し、出口のチューブを直接廃液溜めかビーカーに入れます。ポンプをオンにして圧力を観察、記録してください。また、カラムから出てきたように見える微粒子や色のついた物質にも気を配ります。ポンプは20分もしくは目視可能な粒子が出てこなくなるまで動かし続けて、再度圧力に変化がないか確認し値を記録してください。もし目視可能な粒子が20分以上出続ける場合、カラムを取り外して交換します。この原因を判断するためにはテクニカルサービスにご連絡ください。

B. ステップAでカラムを外した後、目視できる粒子もなく圧力が速やかに通常範囲(上記#4)に戻ったら、検出器に続く配管やバルブのどこか、あるいは検出器のフローセルといったカラム以降の流路に何らかの抵抗があります。必要に応じて装置メーカーの推奨する方法でラインチューブを交換もしくはフローセルを掃除してください。すべてのフィッティングとバルブが適切に組み立てられているかとラインチューブが折れ曲がっていないか確認します。緩衝塩が析出している可能性をふまえて、必要であればパーツを洗浄あるいは交換してください。

C. ステップAの操作後、粒子の流出が確認されず、圧力の顕著な低下がない場合、カラムを取り外し代わりにユニオンコネクターを接続します。ポンプを動かし安定したら上述#3で記録している初期状態と圧力を比較します。装置の圧力が上述#3の過去のそれと近いのであれば、圧力の上昇はカラム由来であり、おそらく入口側のフリットが微粒子で目詰まりを起こしているのでしょう。3 µmと5 µm粒子の場合、全多孔性カラムに限りますが、移動相で30分の逆洗を試してください。このとき廃液溜めに直接送液してください(逆洗は1.9 µmのUHPLCカラムやRaptorシリーズにはおすすめしませんのでご留意ください)圧力がまだ上昇しているようなら、テクニカルノート「Restek Liquid Chromatography (LC) Columns — Cleaning Recommendations」に記載されているように様々な極性の一連の溶媒を使用して逆洗を繰り返してください。使用している移動相が緩衝塩を含んでいる場合、最初に緩衝塩、酸やそのほかの調整剤を含まない、水の割合が高い溶液(典型的なC18なら60-90 %)で洗浄します。塩素系溶媒を使用する際,PEEK材質は少々膨潤する可能性がありますのでご注意ください。この手順についてご不明な点がありましたら、テクニカルサービスへご連絡ください。もし逆洗を行っても背圧が下がらないなら、十中八九、微粒子もしくは活性物質が不可逆的にカラムに結合し、交換が必要になるでしょう。同様にこれまでの手順に従って1.9 µmのUHPLCカラムやRaptorカラムを順方向にて洗浄しても問題が解決しなかった場合、カラムは寿命を迎えていますので交換が必要です。

D. もしカラムを接続せずに装置の圧力を確認し(前述#3をご覧ください)、以前カラムなしで確認した圧力より高い場合、装置に詰まりや抵抗があります。HPLCの操作マニュアルを参照するか、装置の製造会社にお問い合わせください。