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MS用ではないカラムを質量分析装置で使用できますか?

28 Sep 2015

以前私は、MS用カラムはMS以外の検出器に使用できるかについて書きました。MS用ではないカラムが質量分析計に使用されている分析条件や論文を見かけることがあります。同じ分析を試みたい場合に、Restekの技術サポートへ問い合わせをいただく場合もあります。「MS用ではないカラムを質量分析計に使っても大丈夫ですか?」と。

答えは、「もちろん使えます」です。Rtx-1701や Rtx-20といったカラムの選択性が必要となる化合物を分析する場合もあります。とは言うものの、これらのカラムをGC/MSに取付ける場合に考慮すべき事はあります。

GC/MSでキャピラリーカラムを使用する場合、カラムブリードを最小限に抑える必要があります。カラムブリードはバックグラウンドを増大し、シグナルノイズ比を低下させてしまいます。シグナルノイズ比が低下すると、検出下限や定量下限の値が高くなってしまいます。また、ブリードが少ない方がライブラリの一致率は良くなり、イオンソースのメンテナンスも最小限に抑えることができます。

カラムブリードを最小限に抑えるには、その分析に最適な分離が得られる中で最も薄い膜厚を使用します。膜厚が薄いほど、ブリードは少なくなります。MSを使用している場合、定量イオンが同じでなければ、共溶出が許容される場合もあります。0.50μm未満の膜厚が理想的ですが、より膜厚の厚いものが必要な場合もあります。トランスファーラインの温度は、カラムの最高使用温度よりも20℃以上低くしてください。カラムをトランスファーライン内で一定の高温に晒すとブリードの原因となります。可能な限り低いオーブン温度で溶出/分離をおこなってください。ここでもまた、カラムの最高使用温度での使用は避けてください。ブリードについての最後の注意点として、カラムの極性が増すにつれ、カラムブリードの可能性も高くなるということを忘れないでください。ポリエチレングリコール(wax)カラムは、Rtx-1のような極性の低い(ジメチルポリシロキサン)カラムに比べて高いブリードを示します。 ただし、もちろん分離に最適なカラムを使用してください。イオンソースのメンテナンス頻度は高くなるかもしれませんが。

PLOTカラムを使用する場合、パーティクルがイオンソースやターボポンプ(装備されている場合)に入らないようにする必要があります。一番良い方法は、内径0.18mmもしくは0.25mmで少なくとも5mのフューズドシリカカラムを取付けることです。このカラムはパーティクルトラップとして機能し、MSの真空が下がるのを防ぎます。PLOTカラムとパーティクルトラップの接続は非常に重要です。リークが生じる可能性があります。PLOTカラムには、分析対象化合物の観点からも、TCDやFID、DIDといった検出器が理想的です。

GC/MSでMS用ではないカラムを使用する場合、上記の事項を確認してください。上記のガイドラインに従って注意すべき点を理解していれば、GC/MSでも信頼性の高いクロマトグラフィーを得ることができます。そのカラムによってもたらされる選択性にはその価値があるでしょう。お読みいただき、ありがとうございます。あなたの分析がうまくいくことを願っています。