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GC注入口ライナーの選び方:注入方法別の簡単なセレクションガイド

注入法に合せて最適なライナーを選択します:
    • スプリット注入
    • スプリットレス注入
    • ダイレクト注入
    • 気体注入
    • 昇温気化注入

ガスクロマトグラフィー(GC)では、サンプルが最初に機器と相互作用する可能性のある場所は注入口です。注入口の主な役割は、分析のためにサンプルをGCカラムに導入することです。サンプルは様々で、例えば、液体でも気体でもかまいませんし、高濃度であっても、または目的化合物がごく微量であってもよいのです。適切なGC注入口ライナーを選択することは、ターゲット化合物に悪影響を与えることなく、必要な量のサンプルが効率的な方法でカラムに移送されるためには重要です。

ガスクロマトグラフィーで使用できる注入口ライナーは多数あり、幾何学的構成/設計、体積、ベースとなる材料(ホウケイ酸塩、石英、または金属)、不活性化処理、および充填剤の有無などが異なります。 異なるタイプのサンプル(液体または気体)および異なるタイプの注入法(スプリット、スプリットレス、オンカラム、またはダイレクト)には、異なるタイプのライナーが使用されます。GC注入口ライナーの選択方法の決定は、使用する注入のタイプに基づいて決めることで大幅に簡略化できます。

スプリット注入

スプリット注入は、サンプル内の目的化合物が比較的高濃度の場合、または低い検出限界を必要としない場合に使用されます。その名前の通り、サンプルは分割(スプリット)され、適量のサンプルがGCカラムに入ります。 スプリット注入では注入口のキャリアーガスの流量が大きく、一定量のキャリアーガス(とサンプル)がカラムに入り、また一定量のキャリアーガス(とサンプル)がスプリットベントに排出されます。 注入口全体の流量とカラム流量の比をスプリット比と言います。カラムへのサンプルマトリクスの注入が少ないほど、通常はカラム寿命が長くなるため、できれば、より少ない量をカラムへ導入する方が理想的です。

注入口を通る流量が多いため、サンプルが注入口内に留まる時間はごく僅かです。効率的かつ再現性良くサンプルの一部を分離カラムへ導入するには、注入口でサンプルを瞬時に気化させ、キャリアーガスと混合させることが必要です。 サンプルの気化と混合を促進する能力に基づいて、ウール入りのTopaz Precisionスプリットライナーをまずは試すことをお勧めします(図1)。 このライナーでは、どのライナーもウールが同じ場所に配置されており、不活性化されたグラスウールはライナー内側のディンプルによって固定されています。ウールがあるため表面積が増加し、試料の気化と混合が効率よく行われ、またウールによってシリンジニードルがワイプされるので再現性がよくなります。Topaz注入口ライナーのウールは内部に入れられた状態で不活性化されるので、非常に不活性なライナーを製作することができ、スプリット注入法による多くのアプリケーションで大変有用です。ウールによって引き起こされるライナー活性の問題は、もう過去のことです。

図 1: Agilent GC用ウール入りTopaz Precisionライナー

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スプリットレス注入

スプリットレス注入は、試料中に存在する分析対象の化合物の濃度が低い場合に用いられます。この注入法では、注入開始時にスプリットベントが閉じられ、注入口を通過するすべての流量が一定時間カラムへ入ります。この時間は、パージバルブタイムとも呼ばれます。一定時間経過後、スプリットベントが開き、残っている気化された溶媒をパージします。適切なスプリットレス注入では、目的の化合物の99%がGCカラムに導入されます。

スプリットレス注入では、まずはTopazのシングルテーパライナのウール入りを試すことをお勧めします(図2)。ライナー底部のシングルテーパーは、分析種と金属性のインレットシールとの接触を抑え、サンプルをカラムの先端にフォーカスさせるのに役立ちます。 ウールは、注入されたサンプルを捕捉し、気化する場所をもたらす一方で、高価なGCカラムを汚染する可能性がある不揮発性の「汚れ」も捕捉します。Topazライナーは、ウールがライナーに入った状態で不活性化されており、サンプル中の微量成分の分析で必要とされることが多々ある、極めて不活性なライナーとなります。このライナーは、たいていのスプリットレス注入の良いスタートポイントとなります。

図 2: Agilent GC用ウール入りTopazシングルテーパー

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ダイレクト注入

ダイレクト注入は通常、サンプル中の対象化合物が微量レベルであり、分解または吸着による化合物の損失の可能性があるため、サンプルとウールまたは注入口底部のシールとの接触を避けたい場合に使用されます。 ダイレクト注入では、サンプルは高温の注入口に注入され、気化されたサンプル全体を注入口ライナーに直接シールされたGCカラムへ導入します。

Topaz Uniliner注入口ライナーは、ライナーの底部に内蔵の「プレスフィット」コネクタがあるような形になっています。これにより、GCカラムがライナーにシールされるため、サンプルと注入口の底部の金属シールが接触しません。Topaz Uniliner注入口ライナーは2つの構成で作られています。1つはライナーの上側に小さな穴が開いており(図3)、もう1つのバリエーションは底部近くではあるもののライナーとカラムのシール部分よりも上に小さな穴が開いています(図4)。対象化合物が半揮発性化合物である場合、または溶媒ピークのテーリングの影響を受ける可能性がある場合は、下側に穴があるTopaz Uniliner注入口ライナーをご使用ください。 水注入の場合、または目的の化合物が溶媒ピークから離れて溶出する場合は、上端付近に穴をあけたタイプを選択します。

図 3: Agilent GC用上側ホールのTopaz Uniliner

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図 4: Agilent GC用下側ホールのTopaz Uniliner

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サンプルループ注入による気体サンプル

気体サンプルの注入は、液状サンプルの注入とは根本的に異なります。液体サンプルでは、分離カラムに導入できるように、注入口でサンプルを気化させる必要があります。気体サンプルの場合、入口は、サンプルを分離カラムへ効率的に移動させるだけでよいのです。

ガスサンプルに最適な注入口ライナーは、ガスサンプルを可能な限り狭いサンプルバンドで分離カラムに移送できる内径(ID)の小さなものです。 気体サンプルの注入には、内径1.0mmのTopazストレートライナーをお勧めします(図5)。

図 5: Agilent GC用Topazストレートライナー(1mm)

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昇温気化(PTV)注入法

PTV注入法の原則は、サンプルが低温の注入口へ注入されることです。そして注入口をプログラム昇温し、多くの場合、溶媒を気化させてベントします。次いでさらに温度を上げて目的の化合物を気化し、それらを分離カラムへと導入します。

PTV注入口を取り扱っているメーカーはいくつかあり、メーカーの注入口形状によってライナーは異なります。ほとんどすべてのPTVライナーの特徴は、内径が小さく、ライナーの内面にバッフルまたはディンプルがあることです。これらのバッフルまたはディンプルは、ライナの内表面積を増大させ、サンプルを留まりやすくするだけではなく、注入口の温度が上昇するにつれて、注入口からサンプルへの熱が伝わりやすくなります。PTVライナーを選択する場合は、特定の注入口メーカーを検索し、少なくとも1つのバッフルまたはディンプルを有する内径の小さなTopazライナーを選択します。

まとめ

ライナーには様々な種類がありますが、どのライナーを使用するのかはどのように決めればよいのでしょうか。ほとんどの場合、GC注入口ライナーの選択方法の問題は、使用する注入方法に基づいて簡略化することができます。ウールがライナーに入った状態で不活性化されるTopaz注入口ライナーは、安心してウールを使用できます。ほとんどの場合、スプリットレス注入にはウール入りTopazシングルテーパーライナーを、そしてスプリット注入にはウール入りTopaz Precisionライナーをご使用いただけば良好な結果を得られるでしょう。ダイレクト注入の場合、ホールの位置が唯一の決定事項となります。ダイレクト注入を使用するほとんどのアプリケーションでは、ライナーの上側あるホールが機能してくれます。 気体サンプルの場合、サンプルバンドを狭くするために、内径の細いTopaz入口ライナーをお勧めします。 最後に、PTV注入の場合、内径の細いライナーも使用されますが、バッフルまたはディンプルを有した注入口と互換性のあるライナーを選択してください。Topaz注入口ライナーは、各注入法について、ここで推奨されているすべての構成でご利用いただけます。

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関連動画

スプリット vs. スプリットレス注入

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Selecting a GC Inlet Liner

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